福生の夜は更けて

福生のジャズライブハウスでほぼ終電まで演奏してきた。
その昔赤線街だったという通りに、たくさんの店が並んでいる。
老舗ロックハウスのチキンシャックの目の前、ムーンタムというところ。
SAXのIさんは少し年上のバリバリジャズの人。
DEXTER GORDONBENNY GOLSONWAYNE SHORTER、JOHN COLTRENEといったあたりがテリトリーみたいだ。
もちろんフリージャズをいまでも演奏しているらしい。
なぜこの場に私がいるのだろうと、いつも思う。
なんで私を呼んでくれるのかは、わからない。
私からは一番遠い音楽。
つまり難しいのだ。
SHOTERの曲などは手も足も出ない。
この手は本当に難しい。
この年まで怠けていた付けが、今きている。
死ぬほど練習してもできないものはできない。
ただもうすぐ本当に死んじゃうのだから。
しかし音楽をしている実感はある。
できることを精いっぱいやるしかない。
お呼びがかかっている間は、弾くしかない。
いい年して、まだまだ勉強なんです、ハイ。
左手の握力が半分以下になった時に、TAKE FIVEときたもんだ。
解放弦が使えないKEYなので、参りました。
脂汗もんです、ファイト!一発!
別の数曲で私のアドリブソロを弾いた時にも一杯拍手もらいました。
御気使いありがとうございました。
それにしても隣の外人相手の店の音楽はヴォリューム大きすぎですよ。
イイ感じでバラード演奏中にも、ビートのきいた音楽が壁伝いに聞こえている。
今回からピアニストも変わり、アンプの置き場所、立ち位置も早めに入って確保したので、以前よりは弾きやすくなった。
本当はもっと演奏者間のスペースがないとつらい。
劣悪な環境でも、音楽できるだけヨシとするしかなさそうだ。