太田裕美

五反田ゆーぽーとで太田裕美
楽屋通路で何度か話そうか迷った。
まだ山田明存命の若き頃、弘太郎が太田裕美のバックバンドをやっていた。
明”サインはもらえますか”
弘”大丈夫だと思うよ”
明”じゃ今度ライブに行ってサインもらいます、婚姻届に”
弘”うっひっひっひ”
そんな弘太郎が脳幹出血で亡くなったことを伝えようと思ったが、私は直接の知り合いではないので、失礼にあたると思い断念。
なんせ聞きたくもないであろう話。
その弘太郎たちがやっていたのは、ロックっぽいバンドで彼女ともうまくいってる様子だった。
太田裕美、いつもは”木綿の白いハンカチーフ”を歌うのに、今回は”9月の雨”という歌でした。
コンピューター打ち込みと推測されるベースパターン、尚且つ譜面ソフト、フィナーレで印刷されたコンピューター譜面。
読みにくい、弾きにくい、分かりにくい曲。
歌無しリハでは何にも問題なかったが、唄入ったとたん脂汗が。
ベースパターンと歌メロがトンチンカン。
危うく行方知らずになるとこでした。
人間工学的に無理なフレーズ。
ポジション、運指のことなど何も考えていない人の譜面。
ウンウン言いながらの苦しい曲でした。
普段は書いてある通りに弾くのが仕事。
しかし瞬時に勝手にリアレンジしながらの激戦でした。
もし弘太郎が生きていたなら、くそみそにモンク言っただろうになー。