充実の新幹線

以前新幹線を多用していた頃は東京、新大阪間は3時間10分だった
それが今は約2時間半
早くなったもんだ
大阪でも大人気のMさんの仕事を終え予定より1時間早い列車に飛び乗った
久し振りのソニーデジタルウオークマンをポケットから取り出す
出がけに土曜の阿川佐和子の番組に作詞家の松本隆が出ていて、思い出の曲にカエターノ ヴェローソのSO IN LOVEをリクエストしていたよと妻
ここ2.3年で初めて知ったとか
そんなこともあってカエターノから聞くことに
このSO IN LOVEはもう何回きいたかわからない
ジャキス モレレンバームのなんとも美しいストリングスアレンジ
一体何人いるんだろうと思うようなゴージャスなサウンド
(クレジットにはそれぞれの名前でVIO 8人 VIOLA 4人 CELLO 2 BASS 2 とある)
コールポーターの作
GT G、BASS,DR(ドラムはほとんど出てこない)のリズム隊とソロはジャックのCELLO
カエターノ自体がこのような本当に美しい曲と狂気を孕んだものとを同時に表現できるひとである、であるがゆえにただの美しいラブソングという風には聞こえてこない
もう少し体臭のある腹の奥深くにある消せないどんよりとした欲望
そんなところまで感じてしまう
その間奏のユニゾンで始まるストリングスは絶品だ
おおきな広い部屋で涼しい気温の中で録音されたに違いない
聞くところによるとカエターノとジャックは恋人として二人でカエターノの音楽を作り上げてきた、ということだ
売れるものだけを作らなくてはならないとしても、このスケールの大きな説得力のある音楽には誰もがひれ伏すに違いない
そのカエターノの”FOREIGN SOUNDというアルバムを真剣に聞いた
”テメーぶったるんでんじゃねーぞ”
こんな、作家の中上健二の自らに怒声を浴びせるというインタビュー記事を思い出した
カエターノにはアルバムの数が多く細かくは把握していないが”LIVRO という聴きごたえ十分のアルバムがある
ブラジルのサンバの概念と奥深いリズムとそれをいとも簡単に演奏してしまう腕利きのMUSICIANがいて、誰にもまねのできない遥か彼方に燦然と光る音楽がここにはある