HENRY GRIMES

いやーまいった。
私はこのベース奏者を完璧に見落としていた。
聞き落していた。
どうだろう、絶対に耳にしているはずだが、印象に残らなかったのだろうか。
ひとつ言えるのは少しフリーがかっていることだ。
若い時には”きつい”と感じてしまった可能性はある。
なんせソニーロリンズの60年代の演奏だ。
ミンガスのような音色と動じない安定したリズムとリチャード デイビスのようなアウトするスケール。
強いタッチの為弦が指板に当たる音が混じり一聴すると軽い音のイメージだが、その奥に太い低域が聞こえる。
なんせあのロリンズが嬉々としてプレイしている。
ノリもばっちりだ。
YOUTUBEで検索した。
75才の誕生日ライブというのがあった。(見てはいない)
ポールチェンバース、ダグワトキンスなどと同じ1935年生まれらしい。
昨年来日したドラムのロイへインズも長命だが彼も又長命である。
ロイへインズはスリクのたぐいはやらなかったと聞いた。
彼もおそらくそうなのだろう。
アメリカの第一線のジャズマンでスリクをやっていない数少ないうちのひとりか?
ヘンリー グライムスはイマジネイテイブでありやる気満々でありめちゃくちゃ上手くて魅力的だ。
その後はフリ―フォームへ必然的に突入。
この50年前の少しアバンギャルドなベースに参った。
しかし勇気をあたえてくれた。
なにやってもいいんだと。
HENRY GRIMESさんあんたはすごい。