花は咲く

NHK東日本震災復興ソング花は咲く。
岩井俊二作詞
菅野よう子作曲 編曲
この歌はいい。
詩もいいが曲もいい。
押しつけがましい応援歌でもなく、うねるような演歌的演出もない。
はげしい、痛ましいことがらを、さらりと淡白に表現している、そっと瞼を濡らすような深い感情が歌われている。
これは間違いなく死者の歌だ、最後にわたしは何を残しただろう、にたどり着くまで本当はこの世に未練たらたらなのだ。
にもかかわらず、頑張ろう的な安っぽさが出てこない、静かな慟哭なのだ。
メロディーもいい。
高い精神性が歌われている。
菅野さんは詠み人知らずの歌として後世に残ってくれればうれしいと。
これはA B Cパターンでできている。さびはサブドミナントへいくような今までの行き方をしていない。
それぞれの歌いだしは全部トニックで統一されている。
しかしながらよく練られた言葉によく練られたメロディーだ。
アレンジも秀逸だ。
ドラムがなく2拍4拍のスネアが聞こえない分スムーズになっている。
主はピアノの分散和音、それにストリングスがかぶる。
おそらくMIXもいいのだろう、バックの演奏と歌の間に距離感があり空間が感じられる。
気になったので菅野さんについて調べた。
ら、なんとあの溝口肇(チェリスト)さんの元にょうだった。